オーウェン? ウチにはC・ロナウドがいるぞ!
「あいつは、うまく育てばクリスティアーノ・ロナウドになるよ」と、とあるベテラン(と呼ぶにはまだ早いが)フォワードはつぶやいた。「間違いないっす」と、とある剃り残しジャパン戦士が頷いた。
「あいつ」とは。大津祐樹のことである。
……などと、ことさら仰々しく語りたくなっちゃうのは、彼の才能の片鱗を見せつけられたからだ。こないだの日曜日、日立台で行われたサテライト対札幌戦で。
いやあ、彼はすごいですね。タッチライン際で相手DFと対峙するや、不意にボールを「ポンッ」と前に蹴り出し、同時にダッシュする。呆気にとられるDF、その頃にはもう、大津祐樹はボールを足下に置いて中央をうかがっている。
かと思えば、フェイントを駆使し、独特なリズムと間合いで華麗なドリブルを披露する。スピードもあるし、ナビスコで見せたラボーナのように意外性のあるアイデアとそれを実現するテクニックも併せ持っている。まだ線が細いため、激しいボディコンタクトを伴うプレーでボールを失ってしまうこともしばしばだが、サテライトでは別格の存在でした。
…高卒ルーキーなのに!
ケガ人が多くFWが足りないチーム事情から1トップを任されもしていたが、やはり彼はポストプレーヤーってより前を向いて仕掛けるタイプですね。ゆえにサテでプレーした2列目のサイドアタッカーとか、3トップの両サイドなんてポジションが向いているのだろう。そんなところも、C・ロナウドっぽい所以だ。当然石さんはそれらを承知の上で、チーム事情やユーティリティ性を身に付けてほしいという方針から、1トップで使っていたのだと思うけど(伺ったわけではないです)。
以前にも書いたが、なぜこんな才能が対して注目もされないまま埋もれていたのか、奇跡のようだ。彼を見出したのは、昨年限りでレイソルを去り、今はヴィッセルのスカウトをやってる鈴木やっさんということだが、神戸戦で会った際に聞いてみたところ、「光るもんがあったんや。キッラーン!!てな」とコテコテの大阪弁で教えてくれた(てか、はぐらかされた?)。
彼の才能は札幌戦でよーくわかったが、もちろん今のままでレギュラーを勝ち取れるほどJは甘くはないだろう。やはりフィジカルの強化は必須。本家クリスティアーノ・ロナウドとトゥーロン国際で対戦したドゥーに聞いたことがある。「速さも上手さも別格なんだけどさー、強いんだよねー」と、その強靭なフィジカルに感嘆してた。それが備わってこそ、屈強なプレミアのDF陣を向こうに回して、あんなプレースタイルが通用するのだろう。ここはひとつ和製C・ロナウド、筋トレに励んでもらいたいもんです。
あとは「相手を抜き去った後」ですか。とある関係者が、「相手を抜くまではいい、そこからを貪欲に、正確に」みたいなことを言ってた(かなり意訳)。要するに“軽いプレーすな”ってことですかね。こないだのサテでは、見事なシュートを決めましたが。
冒頭で紹介した某FWは、「海外に行ける可能性を持った選手」と評していた。彼に限らず、私が聞いたレイソルの選手たちはみんな絶賛してた。「彗星のように現れた」という紋切り型のフレーズがぴったりな大津くん、ぜひこのまま真っすぐ才能を伸ばし、将来は海外にもチャレンジしてほしいですね。
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