おにぎりフランス顛末記その1~喧噪のグランプリ
あどうも。おフランス帰りのおにぎりフランセーズです。
そんなわけで、26日夜から30日朝までの弾丸フランス・モナコツアー顛末記第一弾をお送りいたします。現地から携帯でブログ更新してましたが(ヒマ潰しにもってこいだった)、携帯カメラのため画質も悪く、いまどきの高校生のように携帯で長文を打ち込むのにも慣れていないので、文章も短かった。今日から2、3回に分けて、より高級なカメラ(借り物)で撮影した写真と長めの文章で、短い旅のアレコレを記したいと思っております。
しかしアレだ。5年ぶりに行ったけど、ヨーロッパはいいね! アジアともアメリカとも異なる風土、文化、空気感。今度はぜひ、もう少し長く滞在したいと思ったことでした。物価は高いし、今はユーロがバカ高いから、財布のダメージがすごいけど。
さて。成田から13時間のフライトを経て、現地時間の27日日曜日の早朝、シャルル・ド・ゴール空港に降り立ったわたくし。
3時間の待ち合わせを経て、ニース行きのエールフランスに乗り込む。この機内では爆睡、1時間半のフライトを感じることなく、起きたらもうコートダジュールだった。
ニース・コートダジュール空港からモナコまでの移動は、ヘリコプターが便利と聞いていた。数年前のモナコGPに行ったウチの会社の社長がそう言ってた。調べたら、80ユーロくらいで乗れるらしい。両替した時は1ユーロ=168円だったから、13000円くらい? たまの贅沢だ、悪くないかと思ってた。
ニース空港には、ヘリコプター事業者のカウンターが並ぶ一角があった。「ヘリエアー・モナコ」社のカウンターには、さっきの機内で一緒だった人たちが群がっている。私も、「予約してないけど乗れます?」と聞いてみた。すると「もちろん! 片道フォーティユーロ、往復エイティユーロよ」と言う。安い! 片道なら7000円じゃん、とカードで支払う。
うやうやしく通された待合室では、クロワッサンや菓子パンが食べ放題。おまけにコットン製のしっかりした帽子もくれた。すごいサービスだな。
しかしサービスが良すぎる。もしかして、とレシートを確認してみたら…
「400EURO」
よ、よ、よんひゃく!!!!? 7万円!!!!!!???
どうりで周りにいる他の客、金持ちそうなのばっかりなわけだ。私はとんでもなく分不相応な、ハイソな交通手段を選んでしまったようだ。しかし、あのお姉ちゃん、確かに“フォーティ”ってゆったよな……さすがに英語苦手なオレでも“フォーハンドレッド”とは聞き間違えんぞ。でも80ユーロって情報はなんだったんだろう、これがグランプリ価格ってやつか…。
待合室での私は、明らかに動揺していた。どうする、キャンセルするか。でもクロワッサンも食べちゃったし、今さら「お金がありません」って言うのも…
逡巡した揚句、「どうせタダで来させてもらった旅だ。それにコートダジュールでヘリコプターなんて一生に一度きりだ。贅沢しちゃえ!!!」と腹をくくった。心は晴れないままだったが…。
ミニバンで滑走路の向こうの海沿いにある、ヘリ乗り場へ向かう。ヘリに乗るの初めてだったけど、プロペラの風がすごいね! せっかくもらったヘリエアー・モナコの帽子も滑走路の方へ吹っ飛んでいった。係員が走って拾いに行ってくれたけど。
ブルーな気持ちのままヘリに乗り込む。しかし一際エンジン音が高まってふわりと陸を離れた瞬間、我を忘れた。
すぐに海上へ出るんだけど、景色があんまり綺麗で。コートダジュール(紺碧海岸)とはよく言ったもんだ。沿岸ではあまり見ない、透明度の高いブルーの海。その美しさに、財布を思いっきり傷めた憂鬱な気分も吹っ飛ぶ。
ヘリポートは皇居の2倍の面積という狭いモナコ公国の西端にある。歩いてGPが行われるモンテカルロ方面へ向かうと…。
いきなり10数台のポルシェのレーシングカーが。あとでわかったことだが、この時間にF1の前座レースであるポルシェスーパーカップが行われており、それに出場したクルマが戻ってきたらしいのだ。しかし公道にいきなりレーシングカーの隊列が現れたインパクトはでかかった。
世界中から集まってきた人で、街は大賑わいだ。スタートの時間まで、プラプラと街歩きを楽しむ。気温は25℃くらい、日差しは強烈だけど、湿度が低いから日蔭では涼しい。散歩には快適な陽気だ。
日本人の姿は少ないが、ちらほらと見た。有名どころではモナコ在住のデューク更家、そしてスーパーアグリの元GPドライバー、井出有治選手の姿も見た。井出選手、頑張ってください。
いただいたチケットの指定席は、Kスタンド5番の前から7列目。Kスタンドはタバココーナーを曲がった先、プールサイドと言われるエリアに面している。プールって言うのは港のことで、100隻超えるんじゃないかってほど大量のクルーザーが停泊しており、そのデッキでシャンパングラスを片手に見物しているリッチマン多数。
スタンドの右手にある王宮の丘には、タダ見の人々が鈴なりだ。市街地コースとはいえ、コース周辺は板などでうまく目隠しされており、ゲートを入らないとクルマの姿は見えない(高層ホテルやマンションからは丸見えだけどさ)。唯一タダで見られるのが、この丘の上なんだそうだ。
そして14時、決勝レーススタート。
タバココーナーを曲がるフェラーリのF.マッサ。フェラーリは半分地元って感じで大人気。フェラーリのグッズを身にまとう熱狂的ファン、いわゆるティフォシは非常に多い。彼らはフェラーリのマシンが前を通る度に大歓声をあげ、ライバルのマクラーレンが通る度、大ブーイングを送る。
それにしても、初めての生F1観戦だったが、その音には度肝を抜かれた。耳栓なしでは鼓膜を傷めちゃうほどの大音量。比喩ではなく、服や靴までもがビリビリと震える。そして、あれはバックファイヤーなのかな? 雷が雲の中でゴロゴロと鳴っているような、恐竜がゴボゴボと咳き込んでいるような音もすごい。
そして匂い。普通のクルマの排ガスとは明らかに違う、オクタン価の高いガソリンを燃やしてる匂いが、スタンドまで濃厚に漂ってくる。ゴムの焼ける匂いに海の潮の香りまで混じっている。
要するに、五感のうち味覚以外の四感までを刺激されまくっちゃうのが、モナコGP観戦なのだと知ったのでした。
しかし生観戦では、順位がいまいちわからない。特に各車がピットインした後は。大型ビジョンに順位が示されるが文字が小さくて判別できないし、スピーカーから流れる場内(?)放送で刻一刻と変わる状況を四ヶ国語実況しているものの、しゃべり方が速くて英語も聞き取れず。
それでもマクラーレンの2台、F.アロンソとL.ハミルトンの速さは際立っていた。スタンドの右にプールサイドシケインというS字カーブがあるのだが、他のクルマはステアリングを切って左に右にと曲がっている感じがするのに対し、マクラーレンの2台はスッスッと水平移動している感じ。とにかく、コーナースピードが並みじゃない(【C】佐藤大)のだ。
結局マクラーレンの1・2フィニッシュでレースは終了。アロンソのウィニングランを見届けて、スタンドを後にした。わずか6時間ほどのモナコ滞在でした。
それでは続きはまた明日、『フランス顛末記その2~驚異の物価高』(タイトルは変更の可能性大)にて!
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