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2008年4月 9日 (水)

専用スタ話ラウンド2

日経の吉田誠一さんネタ、続きます。

先週の京都参戦以来、私は会う人会う人に「Jリーグはスタジアムをどげんかせんといかん」と説いて回った。中には「まあまあ落ち着いて、そんなに怒んないで」となだめる人もいた。怒ってるつもりはなかったんだけど。熱を込めて話したくなるほど、危機感を持って話してたって感じですかね。

こないだの新潟戦。日立台で吉田さんに会った際も、やはり京都へ行った話をした。すると吉田さんは、「ちょうどそのテーマで記事を書くんですよ! 水曜日に」と喜んだ。私の「どげんかせんといかん」話を喜んで聞いてくれる人は初めてだったので、もうすぐキックオフだってのに力説してしまったのでした。

そして今日。日経朝刊の運動面、毎週水曜日掲載のコラム「フットボールの熱源」に、吉田さんが書いておられる。タイトルは「情熱の冷めない距離」。

短いけれど、深く考えさせられるコラムですよ。要約すると、「欧州の下部リーグに属する小クラブは、技量には劣るが地域住民の心をがっちり掴んでいるクラブが多い。それはサッカー専用競技場を舞台としていることと無関係ではない」「ドイツの1860ミュンヘンでの指導経験を持つ湘南U-12の西村監督によると、『下部リーグの選手は高い技術はないが、懸命に走り、情熱を傾け激しくファイトすることで観客に訴える。それは客席とピッチが離れていたら伝わりづらい』。つまり下部のクラブほどサッカー専用競技場を持たないと支持者を増やしにくい」「しかし残念ながらJリーグでは、J2の小規模クラブが軒並みピッチの遠い陸上競技場を本拠としている。選手が踊る舞台の整備は、じつは何より先に手をつけなければならない問題だろう」という話。

いやあ、ホント同感です。納得です。言いたいこと全て言っていただいてます。しかも具体的なデータを用いて。

どんなデータかといえば、イングランドリーグ(4部制)に属する92クラブは、1クラブを除いてサッカー専用競技場をホームとしているというのだ。すごいですね。しかしもっとすごいのは、そのほとんどに吉田さんは行ってるのだ。毎年休みを取ってイングランドへ行き、プレミアから下部リーグまで試合を見ておられる。確か1、2年前に、イングランドはほとんどクリアしたとおっしゃってた。ご自分の目で見て、体験してきたことが元になってるから、説得力がある。

Jリーグのいくつかのクラブがホームスタジアムとしている陸上競技場、ことに国体の開催を契機に建設されたいわゆる「国体スタジアム」は、どこも似たり寄ったりでじつに退屈だ。一言で言えばスペシャリティがない。そのうえ、スタンドとピッチの間には陸上トラックがある。ピッチ上で戦う選手たちと声援を送る観客を隔てる、(サッカーの試合においては)何の意味もない空間がドカンと鎮座している。その距離のため、ピッチ上の熱が伝わりにくいし、スタンドの熱も届かない。スポーツ興行を行う場、もっと言えば「戦いの舞台」としては冗長に過ぎる。

私が子供の頃に通ったナゴヤ球場はボロいスタジアムだったけど、ゲートの階段を上るとナイター光線が眩くて、芝の緑が鮮やかで、それらが視界に入ってきただけで胸踊る気持ちになった。外野席から手が届きそうな距離に、当時私にとってのスターだった田尾安志の背番号2が見えた。その記憶は30年経った今でもありありと残っている。ピッチとスタンドの距離が近いこと、それはスペシャリティを生み出す最も手っ取り早い方法だ。どんなイベントを行おうが、スタジアムにどんな素敵な仕掛けが施してあろうが、スポーツ興行においてゲームが最大の売り物であることは論をまたないのだから。

Jリーグも、サッカー専用スタジアムであれば現行のスタジアム基準を緩和するなどのインセンティブを与え、施設の建設を促進することはできると思う。もっといえば、先日のエントリでも記したとおり、クラブが独自に建設する道を探ってもいいのではないか。われわれレイソルサポーターは、日立台という最高の環境が日常となっているので気づきづらいですけど、J2の国体スタジアムをホームとしているクラブのサポはかわいそうですよ。それに専用スタジアムが増えれば、サッカーファンはもっともっと増える。確信を持って言います。

ところで、イングランドのスタジアムをほとんど経験し、欧州各国のサッカー事情にも大変詳しい吉田さんも、「日立台は素晴らしい」とおっしゃる。ジェレミーさんしかり、吉田さんしかり、本場の熱気を知ってる方が褒める日立台って、ホント偉大だな、最高だなー、と思いを新たにするのです。

だからもっとお客さんが増えてほしい…。あれくらいのキャパ、チケット発売と同時に瞬殺、ってくらいじゃないと、「サッカー専用競技場絶対論」も根拠に欠ける。「まあまあ落ち着いて」って言われちゃう。何とかしないと…。

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コメント

ヨコーイさんと同じく私も幼き頃神宮球場に通ったものでした。弱すぎるくらい弱かったスワローズを応援するために。練習のために神宮球場隣の室内練習場やグラウンドに移動する選手たちと並んで歩いたり,どっかのおっさんが選手に声を掛けるのを聞いたり…松岡,大杉といったスワローズの選手たちはとても身近な存在でした。

今私には日立台があります。本当にあの環境は素晴らしいですよね。スタジアム,クラブハウス,練習場,トップチームの隣で練習する子供たち。

日本中にこんな場所が増えて欲しいです。

投稿: maronosuke | 2008年4月10日 (木) 07時08分

アツくなってらっしゃいますね(^^)。お仕事も手につかないのでは?

日立台が理想に近いの、よく分かります。他のチームの状況が問題なのも。ただ、どうやって問題を解決していくか、私もちょっと分かりません。
今あるハコモノを壊すのもお金がかかりますし、新しく作るには土地が無い、その中でどうやって折り合いをつけていくか。
長期的なスパンで解決していくことになりそうですね。

話は少し逸れますが、以前、おにぎりさんが書かれていた「秩父宮をヴェルディのホームに」するのは絶対反対です。
私がヴェルディ嫌いなのもありますが、ラグビーファンとして聖地を怪我されるのは嫌(逆に、日立台でラグビーやその他のスポーツの本拠地とされても嫌です)というのもあります。
そして、何よりラグビー場でサッカーをすると、サッカー選手の怪我が多くなりそうで怖いのです(ラグビーのスパイクで地面がぼこぼこになる)。

投稿: めいりん | 2008年4月10日 (木) 09時59分

いつも楽しく読ませていただいてます。
我らの日立台ですが、今月中には何らかの増改築案が提示されるのですかね?
とにかく今の雰囲気を残したまま、キャパがUPできれば最高ですね。
ところでfootball ground guideと言う英国のサイトをご存知でしょうか。
イングランドのプレミアから下部リーグまでの92クラブのスタジアムが写真付で紹介されているのですが、
championshipやdivision1のグランドと本当にそっくりです、日立台!
これらのグランドに今後の日立台のヒントがあるように思えます。
一般的なスタジアム化ではなく、より一層、イングランドスタイルのフットボール場への特化なんて良いのではないでしょうか。
予算もスタジアム化より抑えられるでしょうし。
とにかくこれからも素晴らしい日立台で熱い試合がいつまでも見たいですね。

投稿: 黄熱病(フェブレ・アマレオ) | 2008年4月11日 (金) 12時54分

maronosuke様
日本中に日立台ができたらどんなに素晴らしいでしょう。あれは一種の奇跡。われわれはその奇跡を神に(日立様に?)感謝しなくてはいけませんね。


めいりん様
秩父宮をサッカー兼用に、ってのは考えてませんよ。それは以前エントリを書いたときにも言及してたはず。
サッカーファンの悲しむべきは、現時点における「サッカーの聖地」が国立競技場という陸上競技場である点なのかもしれません。


黄熱病(フェブレ・アマレオ)様
ご指摘のサイトは拝見してます。よだれもんですよね。いくつかそのまんま日本に持ってきたいです。

投稿: おにぎり | 2008年4月14日 (月) 17時14分

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