ジャイキリ讃
GIANT KILLINGの5巻が出ましたよ~。皆さんもう買ったかな?
わたしゃ昨日、本屋が開くのを待ってソッコーで買いましたけどね。モーニングのほうも読んでるけど、単行本でまとめて読むとコレがまたいいんですわ。一話終わった後の奇数ページ(連載時には、次の作品の1ページ目が入ってたページ)に描かれてる、ラフなタッチの一コママンガも好きですしね。ドミンゴがコロンビアに帰ってコーヒー屋を開いていたとは…。
作者のツジトモさんにも、講談社の担当編集さんにもお会いしたことがあるから、親近感を覚えてるのも事実。だけど贔屓目抜きで、現在連載されてるマンガではトップクラスの面白さじゃなかろうか(いや、私が知らんだけかもしれんが)。監督という視点からサッカーを描いているのも新鮮だし、緻密な取材に基づくストーリーや作画の細かさ、サッカーの面白さを凝縮したような試合展開、画のうまさ、コマ割り、アングル、登場人物のキャラ、すべてがイイ。中でも特に好きなのはネームで、比喩じゃなく背筋がゾクゾクすることがある。
たとえば。1巻で達海が村越にキャプテンから外すことを告げるシーン。
「お前は紅白戦で負けた。若手に比べりゃまるで走れねぇ。それでも勝てる自分の武器を、これからお前は死ぬ気で探せ」「その代わり…… お前が背負ってきたもんの半分は、これから俺が命懸けで背負ってやるよ」
達海の特徴というか、確信犯でやってる人心掌握術なのかもしれんが、最初に説明もなく行動を起こし、相手が反発したときに心に響く言葉を投げる。コレなんかはその典型なのですが、言われたときの村越の衝撃たるや、すごかったでしょうね。まあ、この言葉で村越が100%達海に服従したわけじゃないけど、彼に響いたのは確かでしょう。
次に2巻、キャンプ最終日の夜、達海が椿に言い放った言葉。
「お前に魅せられた人達が…… ここまでお前の背中を押したんだ」「お前の実力だ。椿」「そのまま行け。何度でもしくじれ。その代わり一回のプレーで観客を酔わせろ。敵のド肝を抜け。お前ん中のジャイアント・キリングを起こせ」
このセリフは一番好きかもしんない。そしてこの、達海から受けた言葉を、限りなくちばぎんカップっぽい東京ヴィクトリーとのプレシーズンマッチで、椿は反すうしながら走るんですよね、必死に。この物語の主人公は間違いなく達海だが、読者が感情移入するのはたぶん椿。椿の成長が、重要なサブストーリーになってますね。
まだまだあるぞ。4巻、ETUがリーグ、カップ戦通じて5連敗を喫し、サポーターにバスを囲まれたときの、後藤GMの独白。
「達海…… 監督って仕事は大変だよな……。ピッチの上だけが戦場じゃない。お前の歩く場所すべてが…… 24時間戦場なんだよな…」「監督は孤独だ。だけどな、達海……」「俺は 俺だけはお前の味方だ」「俺はお前を 命懸けで信じる」
いやあ、後藤さんの男気を感じますな。達海に比べれば、ゲームの流れを読めない(という設定の)後藤だが、裏方としての気概、覚悟、矜持を感じさせます。たぶん女性にモテるだろう、後藤さん。既婚かな。
こういう長回しのセリフだけじゃなくて、一言、短く発せられる言葉もイイんだ。シュート体制に入った世良への、「振り抜け」とかね。あと、最新5巻では、椿の「わぁ…… 見える見える……」もかなり印象的ですね。
ところで、作画資料としてレイソルが協力してるから、日立台で見たことある風景がてんこもりのこの作品。そのためか、ETUというチームがレイソルとかぶって見えることがある。そもそも達海の選んだメンバーは、テクニックや経験よりも「走れること」「スピードとスタミナがあること」を条件として選抜されてる。だから、石さんのプレッシングサッカー、全員で走りに走っての速攻を旨とするサッカーに似てるのは当たり前かもしれない。
でも、在籍してる選手までレイソルをモデルとしてるわけじゃない。わたしゃ常々、椿をたっちゃんに重ねて見てるが、それとて走力があるって話。ポジションも違うし、第一たっちゃんはあんなにビビリじゃない。
でも何人か、連想しちゃう選手はいる。杉江と黒田は、なんとなく渡辺毅と薩川の同い年コンビを思わせる。そして、フランサとルイジ吉田。フランサはあんなにイタリアちっくじゃないしお高く止まってもいないが、前線で自由自在にパスを供給し、攻撃を司るテクニシャンって部分がかぶる。いや、J2の年の第2クール辺りまでのフランサかな。1人がサボると途端に苦しくなるサッカーをしていながら、守備しない。穴にもなるけど、そのテクニックから使わざるを得ない。
でも、フランサは変わった。J2の第3クール辺りから昨年にかけて、すごく積極的に守備をするようになった。フォアチェックや相手のチェイスを厭わず、チームプレーをするようになった。
ETUでも、王子が自らのスタイルをかなぐり捨てて、チームプレーに邁進したとき、必死に走ったときに、何かが起こるんじゃないか。そんな期待をしとります。無理かなー王子には。ここまでキャラ立っちゃってるからなー。
ともあれGIANT KILLING、これからも楽しみに読ませていただきます。
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コメント
いろんな人に「あれは日立台まんまだ!」といいふらしているボブ増尾です。
なんかどういうわけかボブ増尾近辺、キタジうろうろゾーンにないんですよねぇ、ジャイキリ。 どんだけ人気なんだ? ってか柏の書店はレイソルイヤーブックおいとけ! 〇TAYAとかさー。
あ、そうそうおのお店の件ですがメールいただけるとありがたいです。 そこと鹿児島でしか飲めないビールあけてきちゃったけど(笑)。 赤米ビヤーとかもあるんですよ。
投稿 ボブ増尾 | 2008年4月25日 (金) 01時53分
ジャイキリ5巻買いましたよ。
オニギリさんの広報日記で知りました。
見てみるともう風景が日立台そのままだし、話は面白いしテンポも良い。
私は椿はヤナギに重ね合わせてるんですけど怪我で活躍できてないからちがうか。
王子はやっぱりフランサと重なるよな。
あとはあんまり重ならないかな。
1巻の営業の人がオニギリさんに似ていた気もするけど。
投稿 白木零 | 2008年4月25日 (金) 12時37分
買いました!
今までの巻も何試合も生観戦したような心地よい感動と疲労を味わいましたが、今回は格別。
ちばぎんっぽいダービーの村越覚醒が好きですが
おっさんと血気盛んなサポーターの分裂応援の今後も気になります。
王子も今後は王子なりのジャイアント・キリングな事が起きるかもしれませんね。
次の巻が楽しみです。
投稿 ほぼ同世代 | 2008年4月25日 (金) 17時41分