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2010年7月

2010年7月27日 (火)

クラシコ、そして審判のことなど

やっぱいいですねダービーは。ネルシーニョ風に言えばクラシコか。日本でエル・クラシコって言えば千葉対決って数十年後に言われるくらい、両クラブが発展できたらいいですね。

上位対決。しかもレイソルにとっては無敗記録の継続、ジェフにとっては連敗だけは許されない状況、という立場がぶつかり合って、双方のサポーターも激アツだった。大げさに言えば、90分間鳥肌立ちっぱなしでした。やはりJ1に比べるとJ2はお客さんも少ないし、スタジアムにまったりとした空気が流れがちなのだけど、ジェフ戦は久々に熱気と殺気が溢れる日立台だった。

まあ、試合が熱くなった要因はプレー以外、たとえて挙げればジャッジとかにもあったわけだが。

開始早々菅野にレッドを出したときには、思わず「落馬してしまえアントニー!!(それはアンソニー)」と心中で叫んでしまった。遅延行為やファールスローを厳しく取ったりするなど、厳格な判定をするんだぞというアピールを初めの試合で示しておきたい、という意志は感じられましたね。

どうなんだろうこれは。フットボールは世界共通のルールとはいえ、やはりお国柄というのはあって、判定の基準もリーグによって差があるのは確かだろう。郷に入りては郷に従え、なんて審判に要求するようでは、国際試合なんてできないし。他国の審判がレフェリングするときは慎重に試合に入って、まずは判定の基準を見定めるのが肝要、ってことですかね。にしても開始2分でレッド出されちゃ対策の施しようもないか。



ここのところ私が思っているのは、試合の勝敗を審判のせいにはしたくないな、ということで。そりゃカネもらってどっちかのチームに有利な判定を下すなんてのはもってのほか(Jリーグじゃあり得ない)だが、ジャッジの質はなるべく、「風の強さ」とか「ピッチコンディション」みたいな、試合環境のひとつとして捉えたいという気持ちなのだ。もちろん、審判のレベル向上も常に求めていきたいとは思うが。

先月、JFA審判委員長の松崎康弘さんが書いた『サッカーを100倍楽しむための審判入門』という本を読んだ。審判に関するエピソードがいろいろ盛り込まれていて、サッカー好きにはぜひお勧めしたいのだけど、前述のような認識を持つに至ったのはこの本を読んだためだけではない。

昨年、あるプロフェッショナル・レフェリーの方(今をときめく、と言って差し支えない人)と結構じっくりお話しする機会があった。そのときの感想を一言でいえば、「やっぱり審判も人間なんだなー」と。

選手や監督には必ず、ときにはコーチやスタッフにも、試合についてコメントする機会はある。しかし審判にはない。松崎さんの本によれば、他国にはレフェリーがコメントする例もあるらしいが、少なくともJでは審判の発言機会はない。VTRで確認もできない、走りながら瞬時瞬時の判断を90分間続け、ミスをしたら容赦なく叩かれる。弁明もできない。相当に厳しい立場だ。

だから批判するな、というわけではない。明らかなミスは批判されてしかるべきだ。しかし、たとえば審判のプレーオンでゴールが生まれたときなどは、「ナイスジャッジ」と審判を讃えるのもまたしかるべきじゃないか、と。

審判に同情して見方が甘くなった、そう指摘されればそうかもしれない。現場のナマの声を聞いてしまうと、完全に客観視してた頃とは異なる感想を抱くのは自然だ。ましかし、スポーツマンシップの重要な精神に「相手チーム、ルール、審判を尊重する」というのがあるわけだし、なるべくリスペクトしたいなと。かように思うわけです。ま私もこんな記事書いてた頃に比べると、だいぶ見方が変わりました。

うーん。ちゃんと言いたいことが言えてるのか、伝わってるのか、イマイチ自信がありませんが。



千葉ダービーに話を戻そう。この試合で強く思ったのは、「タニとパンゾーくんは年々うまくなってるな」ということだ。ジェフの選手はJ1クラスのプレーヤーが多いが、彼らと比較してもうまい。テクニシャンと評したいくらい。

11人対11人のゲームを見たかったな。「退場がなかったら勝ってたのに!」とかのタラレバじゃなくて。純粋にゲームとして興味がある。日曜日のコンディションの選手たち11人が、ジェフとガチでぶつかったときにどんな試合になったのか。

順也くんはキレキレでしたね。オフサイドだった3点目、ネットが揺れた瞬間「実質ハットトリック!!!」と叫んでました(笑)。



そしてレイソルを去ったフランサ。

大好きなプレーヤーだから、レイソルでのプレーをもっと見たかった。だけど、悲しいけど、チームは新陳代謝を繰り返していく。そのときが来た、という印象だ。

フランサが見せてくれた数々の魔法は、曾孫の代まで語り継ぎたいと思います。

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2010年7月19日 (月)

二日続けて魔物に遭った

ワールドカップが予想を遥かに超えて盛り上がり、世間の注目がサッカーに集まるたび、「早くJリーグ再開して!」と思ってた。今なら「サッカー観に行こっか」てな気分になってる人が多そうだったから。

でもそれ以上に、早くナマでサッカーを見たかった、自分自身が。プレーを拡大して見られるしリプレイもすぐに見られるから、テレビ観戦のメリットも絶対にあるんだけど、サッカーはやっぱりナマに限る(マラソンとかゴルフとか、テレビ観戦のほうが向いてるスポーツもある)。あのスタジアムの空気に身を置くと、テレビでは伝わらない熱が感じられる。体温が上がる。

てなわけで、ルンルン気分(死語)で三ツ沢へ向かったのでした。気分がいいから、横浜駅から歩いちゃおう。軽井沢の坂道も苦じゃないよ。なぜなら今日もレイソルが勝つからー♪



その坂道を4時間後、うつむきながらトボトボ下るとは思いませんでした……。



横浜FC戦。一言で言えば、すごくもったいない試合でしたね。

決定機は相手のほうが多かったし、菅野のファインセーブで失点を免れていたから、その意味では妥当な結果かもしれない。しかし失点の時間帯が悪すぎる。2点ともロスタイムなんて…。

1失点目なんて完全に集中を欠いていたでしょう。いい時間帯に先制できた、このワンプレーをやり過ごせばハーフタイムだ、って。まあ私も、席を立とうとカバンを探って下向いてて失点シーンを見てないくらいだから、選手のことは言えないが。

追いつかれた2失点目はさらにもったいない。相手の必死な攻撃を跳ね返し続け、あとホントに数秒、勝利までワンプレーだったんだから。レアンドロがファールしなけりゃ、あのままリードして終わってたはずだ。

かえすがえすももったいない。この悔しさを、ぜひ教訓として胸に刻んでほしい。勝ち切るために各々がすべきこと。最後まで集中を切らさずプレーすること。そして、たとえリードされていても諦めなければチャンスはあること。

次の千葉戦に勝てば、横浜FC戦の引き分けが報われる。私なんかが言うまでもなく、プレーした選手たちは、強い危機感と責任感を持って次節の勝利を期しているだろう。次の一戦に期待してます。




さて。

じつはこれ、九州は小倉のホテルで書いてます。

今朝の飛行機(初スターフライヤー!)で、北九州にやってきたのです。目的は今日がラストの小倉祇園太鼓で浴衣姿の九州美人を鑑賞すること……ではなくて、ギラヴァンツ北九州対ロアッソ熊本戦を見に来たのです。

Jリーグ各クラブのホーム、準ホームスタジアムに、ほぼ全て行ったことがあるのが私のジマン。ほぼってのは、室蘭だけ未経験なんです。あとは、神戸ユニバとか大分市陸とか長良川メドウとかも含めて経験してる。

しかし、今季からJに昇格したギラヴァンツのホーム、本城陸上競技場には行ったことがなかった。コンプリートを継続させるために、今季は絶対に北九州に来るつもりだった。しかし8月28日に仕事が入っちゃったため、アウェイのレイソル戦は無理(実はその後二転三転して、当日福岡で仕事することになり、もしかしたら後半くらいから見られそうなのだが)。というわけで、一泊二日の北九州旅行を計画したのでした。

プラス、ロアッソのチームバスをこの目で見ることも目的の一つ。じつは今年リニューアルされたロアッソチームバスのデザイン作成をお手伝いしまして。デザインと言っても、スタッフの方から「ここをこうしてああして」という指示をいただき、データ化しただけですが。



前置きが長くなりましたが、今日の北九州対熊本戦。まさか二日連続で、ロスタイムの魔物に遭遇するとは…。

雄太のスーパーセーブなどで序盤の猛攻をしのいだ熊本が、西の見事なシュートで先制。しかし北九州はPKで追いつき(池元対雄太の対決でした)、同点で折り返す。後半、熊本が鮮やかなカウンターからゴールを奪って再びリード。粘り強く守る熊本が、そのまま勝利するかと思われました。

しかし最後の最後、ラストワンプレーで北九州が追いつく。ゴールを決めた佐野も素晴らしかったが、やはり「勝てたはずだよなー」と思わずにいられない、熊本にとっては非常に悔やまれる結果でした。


横浜FC、北九州。最後に勝点を得た2チームに共通するのは、誰一人敗戦を受け入れていないのがプレーから伝わってきたこと。追いつける可能性は追いつく可能性よりも少ないはずだが、それを実現する上でまず必要なのは、絶対に諦めないメンタリティなのだと改めて気付かされた。諦めてたら、起こせる奇跡も起こせない。ピッチ上に立つ全員が諦めていないことが最低条件なのだ。

やられたチームから見ると「魔物に遭遇した」なんて言うわけですが、ことを起こすのはほかでもない、人間なんですね。だからたとえリードされてても諦めちゃいけないんだ、という当たり前なオチになりました。まあ、レイソルに限れば「三ツ沢には魔物が潜んでる」と断言できるほど、ここ数年の三ツ沢にはいい思い出がないけど。


余談ですが、ロアッソサポーター増えましたね。今日は本城を赤く染めて、まるでホームジャック。ゴール裏も声が出てるし、何よりオリジナルのかっこいいチャントが増えた。チームも結果を出しつつあるし、大きく化けるかもしれません。

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2010年7月10日 (土)

別れの日の空

いやー。

本田のFK、駒野の涙、メッシの鬼キープ、北朝鮮イレブン炭鉱送りの危機、スナイデルの前頭部ペンペン、西村雄一株の急騰…。地球規模で大いに盛り上がったワールドカップですが。

まさか最後にタコが全部持ってっちゃうとは……。

しかしパウル君?でしたっけ、あのタコ。彼が教えてくれたのはドイツ代表の勝敗だけではありませんな。「ドイツでもタコ食べるんだ!」とか「タコって貝が好物なんだ!」とか、いろんな豆知識を授けてくれましたね。あんまり役に立たなそうだけど。



世間的にはワールドカップ決勝戦前夜なわけですが、レイソルサポーター的には年に一度のファン感謝デー。梅雨の中休みと呼ぶにはあまりに天気が良過ぎて、一日限定の夏と認定したい陽射しの強さ。まさに太陽の祭典にふさわしい一日でした。

当初は雨予報だった今日の空に、太陽を輝かせ、サックスブルーに染め上げたのは誰か。もしかするとミノルの強烈な思いが、レイソルへの感謝とジュビロでの活躍を誓う決意が天に届いたからかしら、と思ったりする。

お別れの涙雨なんてガラじゃなさそうだし。その力を請われて行くのだから、われわれも明るく送り出してあげたいし、全力で応援したい。年齢的にもキャリア的にも脂の乗り切った次期だし、くすぶる姿よりもピッチ上で躍動するミノルを見たい。カレン・ロバートや前愛媛監督の望月さんもいるしね。



残念なのは、ミノルのチャントを聞けなくなること。あれ、ホントに盛り上がるんですよねー。

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2010年7月 1日 (木)

日本代表の戦いが終わった

いやあ、盛り上がりましたねワールドカップ。大会前の下馬評を痛快なまでに打ち破り、日本国民のサッカー熱に再び火を灯す、16強入りの大成果。惜しくもパラグアイにPK戦で敗れ、FIFAワールドカップ南アフリカ大会も幕をおろし……。



おろしてないよ! こっからがおもしろいところだよ! でも大半の日本国民の皆さんは、日本代表が負けた時点で関心を失ってしまいそう。そこがちょいと心配ですね。



今回のワールドカップでは、色々と考えさせられたり気付かされたりすることが多い。

まずはチームのこと。いや、日本代表に限らず団体競技って、「チームになってるか、なってないか」で結果がまるで違ってくるのだな、と。

なんだかんだ言っても日本の代表ですよ。監督の意向が入ってるとはいえ、今の日本人サッカー選手ではトップクラスのタレントが集まっているわけだ。それは06年ドイツ大会のときも同じだったはずだが、結果はまるで違った。そのひとつの、しかし大きな要因が、チームの結束力にあったと思うのだ。

06年、ブラジルに敗れピッチ上で大の字になった中田英寿に歩み寄ったのは、キャプテンの宮本恒靖だけだった。しかし今回は、PKを外した駒野を次々にチームメイトが抱擁し、一緒に涙を流していた。あれには泣かされた。ホントにいいチームなんだな、と感じられた。

あと一歩、あと半歩足が出るか出ないかで、シュートが決まったり決められたりするのがサッカーだ。苦しい中で、あと半歩の気力を生むのは、「このチームのために」という思いだったりするのだろう。「タレントが集まっていてもチームがバラバラだとまるで勝てない」ってのは2005年辺りにさんざん学習しましたが、今回改めて感じ入った。



もう一つ。選手の顔ぶれはほとんど同じでも、戦術次第でチームの印象はガラリと変わるものなんだな、と。

正直、親善試合の韓国戦やコートジボワール戦を観てる頃は、本大会に期待なんて持てなかった。しかし直前になって守備重視の戦術に移行したら、この結果だ。その変更に応えてみせた選手も素晴らしいし、大きな決断をした岡田さんも讃えたい。岡田さん、常々「監督の仕事は、決断することだ」って言ってましたからね。



そして。国別対抗戦で一般の国民の注目度も高くなるワールドカップは、やはり結果が全てですね。

今回の日本代表の戦いぶりに、批判的な論調を目にする。いわく、あまりに守備的で退屈だと。そういう面もあるかもしれないが、しかし普段サッカーをあまり見ない人にとっては、過程よりも結果なのだ。ことにサッカー関心度が他の出場国と比べても高いとは言えない、現状の日本では。少なくとも今は、理想の追求より、勝利という結果を求めるのに最適な戦術を模索すべきだと思う。

だいたいいくらタレント揃いったって、クラブのほうが絶対に成熟度の高いサッカーをやれる。四六時中おんなじメンバーでトレーニング積んでるんだから、短期間の寄せ集めチームよりも個人戦術、チーム戦術が深まるのは当たり前だ。見ていて面白いサッカーは、クラブチームに任せるべき。

だから、大会ごとに楽しみ方は変わってきますね。

自国のリーグ戦……勝敗に一喜一憂し、クラブと寄り添う生活そのものを楽しむ。

UEFAチャンピオンズリーグなど……質の高いサッカー、プレーヤーを堪能する。

ワールドカップ、五輪など……ナショナリズム全開、みんなで一体感に酔いしれる。

てなところでしょうか。



しかし日本が敗退した今、サッカー熱の維持とJへ伝播させるオペレーションを早く実行しなければならない。

J各クラブがいっせいにホームタウンの駅前でビラ配り、ってのもインパクトはある。が、これだけ全国規模で盛り上がったのだから、マスメディアを使わない手はないだろう。今なら「受け入れられる空気感」がある。場の空気があったまってる。

もう手遅れだけど、協会とJリーグが連名で新聞に全面広告を打つ、とか考えなかったのだろうか。2003年に阪神が優勝したとき、当時の星野仙一監督が自腹を切って各紙にメッセージ広告を出したように。日本代表が帰国するタイミングで、各紙に全面広告を打つ。応援への感謝のメッセージと、最寄りのJクラブの日程(地方紙と地方版があるから各クラブ別のデータを入れられる)を告知する。

テレビCMでもいいかもしれないが、新聞広告はパブリックアナウンスメント的な側面があるからね。いずれにしてもカネがかかるが、W杯の賞金は次の一手に使わなきゃ!



いやホント、協会とJは勝負に出るべき状況ですよ。ここんとこずっと守備に追われてたけど、やっと前線でマイボールにできた。相手の守備陣形も整ってない、絶好のチャンス。ゴールを決めるなら今、です。

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