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2010年9月12日 (日)

キタジからのプレゼント

天皇杯のレビューも書かず、また更新間隔が空いちゃいました。覗いてくださった皆さん、申し訳ございませんでした。もう夜も遅いので手短かに書きます。

いやね、今日の試合ですよ。あ、もう昨日か。ちょっとこれだけは言いたくて。

富山戦。点を取ったドゥーもホジェルも素晴らしかったけど、MOMはキタジでしょ。異論はあるだろうけど私的にはキタジ。同意してくださる方も多いと思う。

後半からキタジが入ったことで、前線でボールは収まるし、効果的なポストで幾たびもチャンスを演出したし、自ら裏へ抜ける動きも秀逸で…。何分だったか後半の序盤に、左サイドのレアンドロに前線のスペースへのパスを要求して、タイミングよく抜け出し、全力疾走でライン際追いついて、ゴール左からクロスを上げたシーンがあった。得点には結びつかなかったけど、キタジがああいう献身的なプレーを続けていたから、後半のレイソルは全く流れを失わなかった。

惜しいループを放ったり、自ら点を取るチャンスもあったけど、今日はひとまずお預けということで。あのプレーを見せられたら、ネルシーニョも再びメンバーにリストアップするでしょう。ゴールは千葉ダービーのお楽しみですね。



しかし。ここで言いたかったのは、今日のキタジのプレーの素晴らしさだけじゃないのだ。

選手自らブログやツイッターで、個人的な意見を発信できる時代だ。ここ最近、キタジがブログに綴っていた心情は、読んでいてちょっといたたまれない気持ちになるくらいのものだった。大地くんのエピソードには、ちょっと涙したものだ。

でも、腐らずトレーニングに励み、練習試合で結果を出し、自らチャンスを掴んで、それを実らせた。その一連のプロセス。これこそ、現代のスポーツ選手がファン・サポーターというお客さんに届けられるプレゼントなのだな、と思ったんです。

努力は報われるとか、頑張れば結果が出るとか、言葉で言うのは簡単だけど、それを体現してみせた。公式戦という大舞台で。その一連のストーリー。言葉で言い聞かせるより、キタジブログを読んだ上で今日のキタジのプレーを見たほうが、みんな「自分も頑張ろう」って気になるはずだ。

少なくとも私はそう思った。今日のキタジのプレーを見て、勇気をもらえた気がした。だから、心から感謝したい。ホントにありがとう。

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コメント

やっぱキタジは柏の漢ですね~
後半は、酒井もキタジにひっぱられ?触発され?ていたような…
キタジブログの痛々しさも感じてはいましたが、キタジならって勝手に過剰な期待をしていた半面、今の柏なら大丈夫かなって楽観視も…
ネルシーニョの公平性もモチベーションを落とさせない一つの要因なんでしょうね…
営業しか評価されないとか、上司の好き嫌いで評価されるとか、評価基準がサービス残業時間とか…
自分はすぐモチベーション低下しちゃいます(笑)

投稿: 鉄分30%?! | 2010年9月12日 (日) 02時37分

キタジが出て来た時の日立台の盛り上がりはみんなの思いの現れだったし、それに応えたプレーにキタジの今までの頑張りを感じました。
そして、何よりも日立台が生き返った感じがしました。
この空気、持続させたいです。

投稿: 柏セブン | 2010年9月12日 (日) 04時28分

私もMOMはキタジだと感じました。後半に入ってきて、キタジのチャント。盛り上がる期待。だけど私は同時に不安でもありました。大丈夫だろうか? でも不安を吹き飛ばした。ゴール前へのクロスに林が突進してきたときは決まったかと思いましたし、演出した決定期はそれだけじゃなかった。先の読めるベテランらしいプレーだった。でもそれだけではなかった。熱いものをもらいました。
ありがとうキタジ。

投稿: サポ五年生 | 2010年9月12日 (日) 09時29分

確かに、昨日のきたじは良かったですね。

ただ、ゴールしても大きく外しても、のびのびプレーして華があった新人時代の印象が強いせいか、何だか必要以上に背負い込みすぎているような気がして、見ていて悲しくなりました。
もう少し気楽に、サッカーができることを純粋に楽しんでほしいなぁと思っています。

投稿: めいりん | 2010年9月12日 (日) 09時39分

キタジやカズさんなど、サッカーに人生を賭けて頑張ってるベテラン選手を尊敬します!
若い選手やサポーターに勇気と感動をありがとう!って言いたいです。
そして前座試合で楽しませてくれた選手OBにも感謝します。サッカー大好きです!

投稿: marorey | 2010年9月14日 (火) 13時00分

鉄分30%?!様
練習試合で結果を出しても紅白戦にすら出られなかったキタジがモチベーションを維持し続けるのは、われわれが想像する以上に困難だったと思いますよ。
ケガも抱えているし、いつ気持ちが切れてしまうかという瀬戸際だったと推察します。そこから自らを奮い立たせ、チャンスをもぎ取り、あのプレーを見せてくれたのだから、それが手に取るようにわかるから、あの日のキタジには「いいプレー」以上の価値があると思うのです。

柏セブン様
いいプレーヤーには、場の空気を支配してしまう存在感があります。まさに千両役者でしたね、富山戦のキタジは。

サポ五年生様
あのプレーは、勝敗とかを超えて、言葉は変ですが「お金の取れるコンテンツ」になってましたよね。プロサッカー選手がお客さんに提供できるのは、勝利の喜びだけじゃないってことですね。

めいりん様
おっしゃることわかります。キタジも年齢やキャリアを重ねて、背負うものも大きくなって。無邪気にプレーするだけでは、いられなくなっているのは間違いないでしょう。若手の「とにかくプレーを楽しんでる」様も、見ていてすがすがしいんですけどね。徳島戦のバラダとか。

marorey様
某いぬサポさんのブログにかつて載ってた、「サッカーはなんて大きな感動装置だろう」という言葉に共感するのです。選手が全力でプレーするサッカーという競技は、それだけで人の心を揺さぶる力を持っている。ブログやツイッターなどのメディアで、選手の心情がこと細かに伝わるようになって、感情増幅効果がさらに上昇してる気がします。

投稿: おにぎり | 2010年9月16日 (木) 17時27分

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