優勝を目指す時が来ている
「目を覚ませ。優勝を目指す時が来ている。Jリーグに参加するだけのチームで終わるな」
1997年、当時のニカノール監督は選手に向かってこう発破をかけたという。結局この年はファーストステージで一時首位に立つが、最終的に3位フィニッシュ。セカンドステージは10位に沈み、ニカノール監督の望み通りにはならなかったのだけれど。
最近この言葉を思い出したのです。ホント、まさにその時が来ているな、と。
現在、20試合を消化して首位。勝点2差で追走する名古屋とガンバが1試合未消化だから、厳密には「暫定」というべきだろうが、それでもここまでリーグ戦が進んでなお首位に立っているのはすごい。レイソルの強さは本物だ。
とはいえ、やっぱり名古屋とガンバの強さも本物。特にガンバには、7月のホームゲームで底力を見せつけられた。われわれはJ2上がりの挑戦者、今季はACL出場を目標にして、さらに戦力が充実するであろう来年にこそ頂点を目指すべきなのでは…。
てなことを考えてました、正直。しかし先日、ある男に叱咤された。来年なんてどうなるかわからない。チャンスがあるのに今、それを本気で目指さなくてどうするのだと。その言葉を聞いたら、「そうかな。そうだね。そうだよね。今しかないよね!!!」てな具合に、ムクムクと優勝への渇望みたいな気持ちが沸き上がってきたのだ。ま、私が目指して獲れるもんでもないが。
しかし。思いの力はバカにできない。選手やスタッフ、フロント、そしてスタジアムに詰めかけるサポーターが気持ちを一つにすれば、それは大きな力となる、かもしれない。ピッチに送る声援にも力がこもるというものだ。それが選手の「あと一歩」を踏み出す力に変わる、かもしれない。信じれば願いがかなう、かもしれない。いや、そうなるはずだ!
ね、だから。ひとつ本気で思ってみませんか。「優勝を目指す時が来ている」と。え? 既に本気で思ってる? 私だけっすか、そうですか。
いやしかし、ホントに今季のレイソルは強い。何が強いって、ピッチ上に立つ選手の意思が統一されている。局面局面でどんなプレーをすべきか、どう動けばどこにスペースが生まれて誰がそこを使うか。そんな連動性が随所に感じられ、見ていて「強いなー」と唸ることもしばしばだ。
そして誰が出てもクオリティがほとんど落ちない(もはやチーム随一のストロングポイントとなったレアンドロと酒井の右サイドはちょっと別格だが)。タニが抜けたらヤバいって話してたのに、名古屋戦の茨田とか、こないだのマリノス戦の兵働とか、見事にその穴を埋めている。個がそれぞれの長所を生かしつつ、前述の通りチーム全体の連動性、統一感は保たれている。個ではなくチームの強みが発揮されている。
そして名将ネルシーニョの采配。普通、代表にも声がかかろうかっていうノリノリのFWがいたら、調子が悪くても使っちゃうのが人情ですよ。でも、スパッと外してしまうその意志の強さ、眼力、迷いのなさ。すごい。
ここのところ2年続けて、広島、セレッソとJ2昇格直後のチームがACL出場を果たしているが、そこには共通性がある。すなわち、「(1)確かな手腕を持った監督が」「(2)J2でチーム戦術を熟成させ」「(3)負け癖を払拭して昇格してきた」という点が似通っているのだ。個人的な今季の興味はこれにFC東京が、てか(1)の要素に大熊さんが当てはまるのかということだが、それはさておき。
ゆえにACL出場は早い段階で確信していた私だが、最近は優勝を強く意識し出している。それには、これからの数試合、前回対戦で敗れたジュビロ、ガンバ、フロンターレとの試合が非常に大切だ。これら、敗戦を喫している試合の課題は、チームで把握しているはず。アウェイには行けそうもないが、思いの力をMAXにして、スカパー!見ながら応援します。
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